盛り上がった、第64回近代五種全日本選手権大会!!

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さる令和6年11月1日(金)から3日(日)、安城市スポーツセンター、安城市陸上競技場において第64回近代五種全日本選手権大会が行われた。今大会から馬術競技に代わってオブスタクルが導入されることになっている。スタッフも選手も初めてのことが多く期待と不安が混ざった幕開けとなった。私たち医科学委員も全日本レベルのオブスタクル競技を見るのは初めての者が多く、選手にどのような負荷がかかるのか?どのようなケガが想定されるのか?今までにない緊張感があった。会場準備、開会式は11月1日に行われ、実際の競技は2日から開始である。SHPの品川医科学委員長は1日から、私は2日からの参加となった。

競技初日の11月2日は朝から男女ともフェンシングの競技が安城市スポーツセンターアリーナで行われた。午後には次の日に行われる、オブスタクル、水泳、レーザーランの公開練習が隣の安城市陸上競技場で行われた。

朝から曇り空だったが、天気予報どおり昼過ぎから雨が降りだした。オブスタクルの施設は屋外に設置されている。選手は個別に練習を積んでいるとはいえ、初めての本格競技を控え、少しでも長く実際の施設で練習したいようだった。特に自衛隊体育学校や警視庁のように組織だったチームに所属していない、学生や個人参加の選手は練習する施設がなく、公園の雲梯で練習していたというような声も聞かれた。また女子の若い選手は筋力や身長の関係でなかなか攻略することが難しく、苦戦している姿も見られた。

オブスタクルは雲梯のようなMonkey barsや吊り輪のようなRings、滑車のような輪を回しながら進む?WheelsやBig wheelのように手でつかんで進んでいくものが多い。そのため濡れると滑りやすく、危険である。審判員のスタッフと共に医科学委員も施設横で、雨でぬれた施設で練習する選手たちを見守っていた。しかし雨脚はどんどん強くなり土砂降りに。ついには安城市に一帯に雷注意報も発令されてしまった。競技運営委員会の判断で練習は中止となってしまった。

今回の全日本大会はパリオリンピックでのメダル獲得や初のオブスタクル採用大会ということもあり、メディアの取材も例年に比較して多かったと思う。NHKはじめテレビ局の方やスポーツライターの方が多く参加されており、大会後は多くのスポーツ番組で報道され(今までにはなかったことです!)特集を組んだ番組もあった。新聞にも記事が掲載(今までは結果が小さく乗っていただけです!)されていた。これを契機に近代五種競技が認知され、競技人口が増え、盛り上がってくれると嬉しいです!!その兆候か、土砂降りの雨の後には日が差してきて、珍しい2重の虹が出ていました。

次の日は快晴。しかし昨日の豪雨の影響で施設や地面は濡れている。走順の早い選手が不利であったことは否めない。さて、医科学チームとしてはオブスタクルにおいて起こりえる肩の脱臼や手の障害、また着地時に足を滑られての障害、また文字通り最後の壁であるFinish Wallでの転倒などを想定して待機していたが、幸い大きなけがもなく、一同ホッとして競技を終えた。

その後、水泳、レーザーランと滞りなく競技を終え、今年は男子は芦田選手(警視庁)女子は鈴木選手(自衛隊)がともに初優勝した。

今回、全日本選手権大会が行われた愛知県は来年にはアジア競技大会、再来年にはアジア大会が行われる予定である。アジアにおいてはオリンピックに次ぐ大きな大会で海外から多くの選手や観客、メディアが訪れるはずである。近代五種競技は今回の安城市の会場で行われる予定で、安城市では市を挙げてパンフレットを配布したり、ボランティアを募集したりしているようである。地元の方たちと一緒に大会が盛り上がって欲しいと思う。大会関係者としては今回の全日本大会を通じての問題点を改善し、よりスムーズな大会運営に協力できればと考えている。

 

 

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