第13回日本テニス・スポーツ医学研究会に参加してきました!

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令和6年3月24日(日)京都同志社大学にて第13回日本テニス・スポーツ医学研究会が行われ、参加してきました。

開催案内が届いたころには3月下旬の京都といえば桜のお花見,真っ盛り!と楽しみにしていたのですが・・・近年にない桜の開花の遅れで早咲きの枝垂桜がちらほら、まだ紅梅が咲いているところもある状況でした。

研究会は24日日曜日でしたが、前日の23日(土)の午後からは恒例の親睦テニス大会。テニス好きが集まる医学研究会ということもあり、毎回会の前後で親睦テニス大会が行われることになっています。今回は島津製作所インドアコートをお借りしての大会で、島津製作所所属の女子プロとのラリー体験もあったようです。(私は今回参加しておらず、女性陣の参加は0ということでした)

夜は永年この会を支えていらした聖マリアンナ大学の別府先生の委員長勇退記念親睦会が行われました。同志社大学寒梅館7階のフレンチレストラン(とても素敵なレストラン。京都の町が一望できました)を会場として50人近くのメンバーが集いました。別府先生の今までのご功績の紹介とテニス医科学委員会の歴史が紹介されました。

   

24日の研究会は当初12時からということでしたが、発表演題が多く11時からの開始。一般演題16題に続き、特別公演3題、ミニレクチャー、パネルディスカッション、STMS報告と盛りだくさんで終了時間17時半を越えての会となりました。

演題はテニスプレーヤー、アスリートに大切なスポーツ外傷やその治療法など整形外科的な発表が多かったです。しかし、歯科の仲間からもテニスとブラキシズム(食いしばり)の関係の発表がありました。いろいろな分野からテニスというスポーツを支えていければよいと改めて思います。

今回、医療者ではありませんが東大の教育学の研究者の方が、ご自分のテニスの経験からの発表がありました。それは屋外スポーツの37%がサングラスを着用しているのに、テニスではほとんどのプロ選手がサングラスを着用していないというものでした。屋外で長時間プレイをするテニスプレーヤーにとってサングラスは紫外線から目を保護するという効果があります。学生時代からサングラスなしでテニスを続けていて、白内障の手術を最近受けたという中高年プレーヤーの話を多く聞きます。またサングラスには外傷予防の効果もあります。「ボールがぶつかってサングラスが飛んだ。サングラスをしていなかったら、眼にボールが直撃していた。」ということはよく見聞きします。ところが彼の発表によると、東京都中学体育連盟では中学生選手のサングラス着用は不可。全国中学体育連盟の見解でも「医師の診断書があるという条件で色付きでないサングラスの着用を認める。」というものだそうです。サングラスというものが相手に威圧感を与え、スポーツマンらしくない(つまり不良っぽいということ?)というのが理由のようです。この話題はちょうど、前日の夜の飲み会で、同席していた眼科医の先生と話していたことでした。選手の安全のための道具なのに、旧態然とした考えで導入されないのは悔しいと眼科医の先生は憤慨していました。

このことは私たちSHP.Dentかながわやスポーツ歯科医学会が取り組んでいるスポーツマウスガードの導入にも同じことが言えます。口腔外傷、脳震盪の予防効果があるというエビデンスがあるにも関わらず、相手を威圧しているようだから、今まで誰も使っていないから、という理由で競技団体が許可しない。また許可や奨励していてもコーチがダメというから、チーム内で誰も使っていないからという理由で浸透していないのも事実です。

今後もアスリートを医学的に支えていくために努力していきたいと思います。

 

 

 

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