神奈川県歯科医師会第22回学術大会での発表

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さる2024年2月23日、神奈川県歯科医師会第22回学術大会が開催された。今回の会場は桜木町、神奈川県歯科医師会館。

9:50に開会し、10:00~11:45まで木本茂成先生の「口腔機能発達不全症の病態と影響について」という教育講演から始まりました。2018年から保険導入された小児期の口腔機能発達不全症への評価と対応について詳しく話され、2時間近くの講演があっという間に経過しました。この内容は個人的にもとても興味がある内容で、患者さんの乳幼児期から口腔機能にアプローチすることにより、その後の成長、健康にも寄与し、高齢期のオーラルフレイルの予防につながるという今後の歯科界にとってとても重要なことであると思いました。

12:00からはランチョンセミナーで、石井良昌先生の「舌圧計を用いた口腔機能の実際」と題し、お弁当をいただきながらの講演です。この講演は舌圧計に関することだけでなく、石井先生の豊富な摂食嚥下指導のご経験を踏まえたお話しで、多くの症例を提示していただき今後の高齢化社会に対する警鐘を含んだ内容でした。

午後も講演会場では講演は続いていましたが、ポスター会場に移動。ポスター発表は13演題と例年に比べてやや少なかったですが、内容は歯科の歴史、学校歯科、スポーツ歯科、矯正歯科など多岐にわたっていました。今回私が注目したのは歯科医院で口腔機能管理はもちろん口腔がん検診や栄養指導など多岐にわたるアプローチをしていく取り組みです。そのためには歯科医師、歯科衛生士はもちろん管理栄養士や柔道整復師など多職種のプロがチームを組み、患者さんを診ていくということが必要。今や歯科はむし歯を治したり歯周病を診るだけでなく、口腔を通じて一人の患者さんの身体全体を診ていくことが必要と考えます。そのためにはさらにいろいろな分野の勉強が今後必要となっていくと思います(汗)

私たちSHP.Dentかながわでも1演題出しており、会長の嶋村が発表させていただきました。演題は「第39回公益社団法人神奈川県歯科医師野球大会での教護活動について」です。このブログでもご紹介させたいただいた、夏の歯科医師野球大会での熱中症事例に対する報告と今後の対策についてです。ここでも歯科医師としての知識だけでなく、医療者として救護の知識や準備が必要であると発表しています。発表の最後に今回救護対象となった方、ご本人が登場され、会場がわいたと同時に元気になったお姿にホッとした空気が流れました。

 

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