猛暑の中の神奈川県歯科医師野球大会

 | 投稿者名:

7月16日日曜日、第39回神奈川県歯科医師会野球大会が平塚市民スポーツ公園野球場にて行われました。

私たちSHP.Dentかながわのメンバー4名も神奈川県赤十字奉仕団の皆様と共に救護員として参加させていただきました。

朝9時、試合開始。相模川の河川敷にある4面の野球場を使用して試合開始。快晴そして、その時点で手元の温度計は33℃を示していました。そう!この日は前々から気象予報士の皆さんが猛暑日として注意を呼び掛けていた連休の中日でした。今までだったら7月中旬のこの時期、梅雨明けしたかしないかの初夏の陽気。それが今年は梅雨明け前から猛暑日続出の異常気候。いわゆる想定外の気候になっていました。

ここ数年問題になっている夏の熱中症対策はメディアでも取り上げられ、水分補給や塩分をはじめとするミネラル補給、体調管理や適度な休息などいろいろ言われています。その中でも暑熱順化という考えが言われています。徐々に暑さに身体を慣らしていきことで熱中症になりにくくしていくということです。しかし今回は急にきた暑さ、その上歯科医師の大会。いつもはクーラーの効いた診療室で仕事をしている方々です。忙しさから前日夜中まで仕事をしていたという方、昔は運動をしていたが本格的な運動は久しぶりという方もいらしたようです。そんな中でトラブルが起こらないはずはありません。

 

 

試合開始1時間半ほどたったころから異変がありました。温度計は36℃。マウンド上は40度近くなっていたでしょう。さらに1イニングが20分以上続くこともあり(なぜ20分以上続いたのかあえて言いませんが)特に守備についているチームは炎天下に何十分も立ち続けることになります。見かねた審判の方がイニングの途中で給水タイムをとってくださったり、それぞれが自己判断で選手交代の時に適宜水分補給を行っていたりしていました。とはいえ、試合という緊張感の中でのこの状況は過酷を極めていたと思います。ついに熱中症の方が続出し、大会会長のご判断で今日の大会は中止となりました。この判断はご英断であったと思います。今後の試合日程等は検討するということですが、開催時期や方法について根本的な検討が必要なのではないでしょうか?

今回の大会を通して、夏のスポーツのあり方について考えてみました。

そもそもスポーツとは身体を健康にし、人生を楽しくするもの!です。ところがここ数年の日本の気象状況を考えると夏場のスポーツがいかに過酷で危険かがわかります。気温は35℃を超え、湿度も高い中での激しいスポーツは死!をも想像させます。この時期の体育授業や部活動で生徒たちが熱中症で救急搬送。スポーツ中の熱中症で亡くなる。こんなニュースをよく見聞きします。

オリンピックでのアイスバス研修

身体を鍛え、健康にするためのスポーツで死?!本末転倒です。夏のスポーツについては真剣に考えなくてはなりません。2年前に行われた東京オリンピックも夏場に開催され、暑熱対策にはかなりの努力と労力が払われました。けれどオリンピックに出場するようなアスリートでもその暑さのために棄権したりする選手もいました。また学生のスポーツ大会は高校野球をはじめとして、夏休みである夏場に集中して行われています。「心頭滅却すれば火もまた涼し」「暑いなどというのは集中していないからだ!気合で乗り越えろ!」などと教わった昭和バリバリの根性論はもう通じません。スポーツは健康のためにするものという原点に返って考えてみる必要があると思います。

と、書きながら趣味のテニスに行く支度をしている自分に言い聞かせています(笑)

コメントは受け付けていません。